しぐれういがこの世で一番得意なゲームやるからさ……【スーパードンキーコング】
【スーパードンキーコング】しぐれういさん、蜂の壁と樽連弾をぶち抜いて巨鳥ボス撃破まで駆け抜けた一夜
バナナで残機を積み増しつつ、ローリングとジャンプをつなげて面を割っていく。しぐれういさんの今回の配信は、スーパードンキーコングの実戦感覚を前面に押し出した「記憶頼みの再挑戦」回だった。序盤から「ローリングが最強」と言いつつ雑に回して落下、すぐ自省して以降は丁寧にDiddy主体の立ち回りへシフトしたのが象徴的で、キャラ特性の差を肌で掴んだ判断が早かった。ドンキーを「重くて使いづらい」と評し、基本はDiddyで機動力を活かす方針。バナナ100で1UPという基礎も配信内でしっかり触れており、道中の回収意識を高めていた。 旧作配信では2を先に触っていたが「1の方が簡単かもしれない」と手応えを語りつつ、蜂や魚に当たって一撃ミスが続くとすぐに緊張感のある声色に変わる。序盤ワールドに戻って残機回収という使い方も口にしており、ステージ間移動の仕様やライフ運用にも触れていたのが面白い。 ルートの見どころは、蜂ジンガーの密集エリア、海面のクランボー地帯、そして「トリックトラックリフト」での足場管理、最終的には巨大鳥の弾幕ボス戦だ。
ローリング信仰からの手のひら返し、Diddy主軸で蜂の列を抜ける
序盤ワールドでしぐれういさんは、ローリングでワニをまとめて刈り取り、その慣性を活かしてジャンプへ繋ぐ基本形を何度も実演した。ただし勢い任せは禁物で、一度「ローリング最強ではない」と身をもって理解すると、以降は着地前に敵の配置を確認し、ディディの軽さで制動してから踏み切る場面が増えた。 蜂ジンガーが列で上下するエリアでは、タイミングをずらしてはじかれて絶叫もあったが、リトライ後は蜂の振幅を一本見送ってからローリングジャンプで対角線に抜ける。チャットには「ローリングジャンプうまうまだ」の声。 KONGパネルのKを見送り、無理をしない資源管理も徹底。クリア速度を落とさず、囮敵はスルーし、確定1UPのバルーンや安全なバナナラインを優先して拾う。 途中の「昔からこの木の顔に見える」背景談義で一瞬視線がぶれて滑落しかけるが、木製樽を抱えて足場を作る判断が速く、樽を投げて敵を掃除→そのまま慣性で次足場に着地という連係で帳尻を合わせた。 ステージ終盤、隠しボーナスでアイテムを回収しきってから静かに出口に入る流れは流麗で、コメント欄には「ナイスエグジット」と賞賛が流れた。 「普通にクリアしていきましょうね」の宣言通り、派手さよりも成功率重視の運びで面を進める前半だった。
真珠が飛ぶ海と樽タイミングの地獄、滑る床に逆らう指先の制御
中盤のハイライトは水中。コース名を口にしながら進んだ「クランボーの海」は、貝が真珠を射出するいやらしい直線射撃に対し、ドンキーの大ぶりな当たり判定が致命傷になりがち。真珠にかすってミスを重ねると「正面から叩いちゃダメ、怒るわな」と反省。以降は射出の隙を泳ぎ上がりで避け、タコに追われる区間は回り込みの弧を浅くして追尾角度を殺すなど、進路取りの工夫が光った。 陸上へ戻れば今度は床が滑る。樽大砲の向きが刻々と変わる連弾セクションで、彼女は「樽は勢いをつけて、雰囲気でやらない」と方針を言語化。視線を砲口に固定し、切り替わりのリズムを体に刻むまで同じ失敗を恐れず繰り返した。 一方で「本当は次の樽で死にまくるはず」と自嘲しつつ、チェックポイント通過を最優先にプラン変更。中間を踏んだら一度引き返して補助アイテムを掘るという利口な保険も挟む。 道中ではダチョウのアニマルフレンドを引き当て、飛行距離を活かして危険地帯をまとめて跳び越え。逆に調子に乗って着地で敵に触れた瞬間に「あああ」と崩れるシーンもあり、成功と失敗の振れ幅が楽しい区間だった。 なお、序盤で見つからなかったショートカットの記憶にも言及。最速を捨てて安定ルートを選ぶ胆力が、後半の難関リフト面に繋がっていく。 リフト面「トリックトラックリフト」では、リフトの進行に合わせて敵の出現を先読みし、手前でドンキーを前衛に立てて被弾を許容、Diddyを温存する犠牲戦術も採用。視聴者の「主人公は犠牲になったのだ」という茶化しに苦笑しながらも、突破率を最優先に押し切った。
弾幕を読む、戻り位置を刻む、そして勝つ—巨大鳥のナッツ乱射を攻略
最も熱気が上がったのは、終盤の巨大鳥ボスとの対峙だ。鳥が高所からナッツ弾をばらまき、こちらは当たり判定の大きいドンキーで回避を強いられる構図。弾の角度が浅くなる二手目以降が特に難しく、彼女は「たまに当たる、たまだけに」と自分にツッコミを入れつつも、足を止めずに左右へ細かく刻むスティックワークを徹底した。 何度か被弾しながらも、彼女はパターンの根幹を掴む。「戻ること、完全に理解した」と口にした通り、弾が偏った側へ深追いせず、叩いた直後に一歩戻ることで次弾の着弾位置にスペースを作る。これにより連射の波を捌ききって攻撃フェーズを安全に引き寄せることに成功した。 叩く位置も調整し、ボスの落下後すぐの再上昇に対して距離を詰めすぎない。近すぎれば着地硬直に次弾が重なって詰むため、彼女は「結構近くにいて、よし、ここらへん」と微妙な間合いを言葉にしながら安定を構築。最後はドンキー単騎のまま踏み切って見事に仕留め、チャット欄は「ゴール」の連呼や拍手で埋め尽くされた。 クリア直後に流れるスタッフロールの「見事クレムリン一味をやっつけた」の表示に、しぐれういさんが「花高々じゃ」と声を上げ、主人公を先に立たせた前戦の作戦も含めてやりきった実感を共有したのが印象的だ。 また、ステージを全回収して出口へ駆け込む場面もライブの名場面。盤面を隅々までさらってからの静かなエグジットは実に粋で、見ている側も呼吸を忘れた。興奮の余韻はリンク先で確認してほしい。 全部回収して出口へ入る締めの一歩 そして、弾幕の荒波を読み切って勝利をもぎ取る瞬間のガッツポーズも必見だ。 巨大鳥の弾幕を捌き切ってトドメを入れる瞬間
残機管理と即興ショートカットが支えた快走、次はコースター地帯の再戦を
今回の成果は明快だ。難所では無理なバナナ回収を切り捨て、チェックポイント優先とディディ温存を軸に据えたことで、蜂の列や滑る床、樽連弾といった初見殺し要素を短時間で学習ループに乗せた。ワールド戻りの残機回収志向も語り、実際にバナナとバルーンで着実にライフを増やしながら、最後はドンキー単騎の詰めで勝ち切っている。 印象的だったのは、ミスの直後に「次はここで死ぬ、なら中間を踏む」と即時にプランを言語化し、同じ場所での連敗を避け続けた判断の速さだ。水中のクランボー戦で真珠を正面から受けてしまう悪癖も、泳ぎ軌道の微修正で解消。樽大砲では「雰囲気でやらない」を徹底し、樽の向きを視線で追い続けるルーチン化に成功していた。 配信終盤には、クレジットのキャラクター一覧で蜂のクイーンBやキングクルールの名前に反応しつつ、「ドンキ1もかなり好き」とシリーズ愛を新たにしていたのも頼もしい。 しぐれういさん自身、「友達のプレイを見て触発されて始めた」と語りながらも、配信の中で完全に自分の手応えへと昇華していた。次に望むなら、本人が好みと語る2のコースター地帯でのリベンジだ。 なお、任天堂の公式サイトで当時のSFC版情報を眺めるのも楽しいし、しぐれういさんのチャンネルでアーカイブを追うのもおすすめだ。シリーズの歴史や操作の基本に触れつつ、今回のプレイの文脈がより立体的になる。
- スーパーファミコン版スーパードンキーコング 公式ページ(任天堂): https://www.nintendo.co.jp/n02/shvc/dkj/index.html
- しぐれうい YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/@ui_shigure
今回の配信で彼女が示したのは、派手なショートカットを追うよりも、状況判断と再現性のある手癖で崩れないことの強さだ。「雰囲気でやらない」と決めた瞬間からミスが減り、リフト面でも「進む方を優先」する冷静さが主導権を取り返した。 そして、クライマックスでの「ドンキーさんで勝ったらかっこいい」という言葉通り、主役で勝ち切った達成の一撃。 終盤のテロップが語ったとおり、クレムリン一味は見事に退けられた。 次の挑戦でも、あの粘り強い学習速度と現場判断が輝くはずだ。ショートカットの記憶を呼び起こしながらも、目の前の蜂と樽に集中するしぐれういさんの指先を、これからも追っていきたい。
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