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2025年5月17日

HUNDRED LINE -最終防衛学園- 終盤の籠城戦を切り拓く巧者の手際:フミさんが罠連鎖と導線管理で群れをいなす

夜警と探索が表裏一体になる後半日数帯の緊張感を、そのまま詰め込んだ回であった。プレイタイトルはHUNDRED LINE -最終防衛学園-。舞台はバリケードで封鎖された校舎で、昼は資源探索と導線作り、夜はウェーブ制の襲撃を生き延びる構成だ。今回の配信は「終盤装備と逼迫する物資の両立」を主題に、弾薬消費を抑える代わりに罠と地形を最大限に活かす方針で進行。序盤は教室間のショートカットを確保しつつ、音の誘導で雑魚の群れを分離して処理。中盤は屋上と渡り廊下をつなぐ逃走ルートを試走し、夜に備えてトラップを多層配置する準備に徹する。終盤は体育館前のボトルネックで大型個体を処理する見せ場があり、罠の起爆タイミングや引き付けの距離感を秒単位で調整する場面が続いた。冒頭からゲーム画面が継ぎ目なく映り、UI確認とルートの下見を挟んで即座に実戦に入る流れで、緩みがない立ち上がりだった。
最初の導線確認で校舎内の巡回ルートを描く場面

バリケードと音引きで分断成功:東棟職員室ルートの掃除と資源回収

東棟側の職員室から図書室に抜ける細い回廊が、昼の探索の肝になった。フミさんはまず、角の見えない曲がり角手前で小走りからの減速を入れ、足音を抑えつつ机の影に身を寄せる。視界の端を通過する変異体のパトロールタイミングを測ってから、投擲で音を鳴らし、2体のうち1体だけを分断。近接の横振りで硬直を奪い、壁際に押し付けるように連打で処理する。続けて、廊下の突き当たりに簡易バリケードを設置して通路幅を絞り、残りの1体をそこで迎撃。バリケードの耐久値が削れ切る前にスタミナを温存して背後へ回り込む形で仕留める。職員室の机からは工具とガムテープ、隣室のロッカーからは包帯と簡易鍵が見つかり、夜の準備へとつながる収穫が続く。フミさんは「ここは昼のうちに掃除しておくと夜の逃げ道になる」と判断し、不要な扉は開け放って回避の直線を確保。一方で、夜に閉め切る予定の重い扉は試し開閉で噛み合わせを確認し、壊れかけの枠は板を重ねて補強する。回収の手順も整然としていて、まず医療品、次に工作素材、最後に雑多な食料と順にピックアップして重量オーバーを回避。途中で小さなミスもあり、分断したはずの個体が曲がり角の手前で引っ掛からず顔を出してヒヤリとするが、机上への小ジャンプで視線を切る即応で被弾を免れた。「今のは危なすぎる、音の投げ位置が浅かった」と自省しつつ、次の分断は投擲位置を1メートルほど奥に修正。直後の試行で狙い通り片方だけが引き寄せられ、分断からの単体処理が綺麗に決まった。静かな巡回から一転、投擲音で個体を引き離す場面

屋上ショートカットと渡り廊下の風抜け:高低差を利用した包囲抜け

中盤は屋上と南棟をつなぐ渡り廊下が鍵。屋上扉を開けると風が抜け、音が広がりやすくなるため、フミさんは走行を極力控え、歩きとしゃがみを織り交ぜて移動。屋上縁の植え込みに沿ってカメラを低く構え、遠方で徘徊する個体の巡回ラインを俯瞰する。ここでは一度、下層から上がってきた群れに屋上出口を塞がれ、袋小路になりかける失敗もあった。抜け道として準備していた渡り廊下の側扉を事前に半開きにしていたのが功を奏し、側面から横滑りで侵入。侵入直後に設置しておいた釘板の罠で先頭の2体が足止めされ、追走の列が詰まる。フミさんは「ここで無理に殴らない、落ちるのを待つ」と言い、追ってくる個体に対してドアの開閉で足を止めさせ、角の先の落下ポイントへ誘導。段差を跨がせる瞬間に背中を小突くように押し出して重心を崩し、複数体を階下へまとめて落とす。このやり取りで近接スタミナの消耗を抑え、代わりに罠の耐久を計画的に使うことができた。屋上の往復では、風の音が広がって遠方の個体を不用意に寄せてしまう場面もあったが、投擲音を対角方向に飛ばし、ルートの背後へ視線と足を向けさせるさばきが見事。落とし穴や段差を使う際は、敵のよろめき硬直が切れる前に次の段差へ「押し込み」を入れるのがコツで、フミさんはその維持管理が非常に正確であった。渡り廊下に群れが雪崩れ込み、釘板で足止めに成功する場面

夜への仕込みは三層構造:誘導、遅延、止めの順で波を刈る

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日中の回収を終えると、夜の防衛セットアップに入る。方針は三層構造。第一層は誘導で、音を出す罠や視認しやすい明かりの配置で敵の進行方向を一本化する。第二層は遅延で、通路幅を狭めるバリケードとスパイク系の罠を交互に置き、連鎖的に足を止める。第三層が止めで、火炎や重い一撃の近接で削ったヘルスを確実に刈り取る。フミさんは廊下の角ごとに「ワンテンポ遅れて噛み付いてくる」個体の挙動を想定し、スパイク→空間→バリケード→スパイクの順で配置していた。空間を挟むのは、一か所に群れが固まって罠の耐久を一気に削られないようにするためだ。設置後には必ず試走し、追走AIの折り返し位置を確認。角で引っ掛かる個体がいたら、罠を半マスずらして流れを作る。実戦では、第一波は分断がうまくいき軽傷で済むが、第二波の途中で意図せぬ方向から小群が回り込み、医務室側の窓枠が叩かれる想定外の事故が起きた。ここでフミさんはメイン導線を捨てず、サブの片道扉で小群だけを個別対応。扉越しに一体ずつ引き寄せ、ノックバックの強い攻撃で窓際に押し戻して処理する。罠に頼り切らず、武器の特性を読み替えて局所戦に切り替える柔軟さが光った。被弾時は即座に包帯を巻くのではなく、スタミナとHPの回復リズムを見て安全地帯でまとめて処置。消耗品の節約思想が最後まで一貫していた。準備の段階からゲーム画面はずっと校内視点で、UIの配置と設置オブジェクトが少しずつ増えていく様子が視覚的にもわかりやすい流れだった。
夜の第一波に合わせ、最初の誘導罠が発火する場面

救助とサブ目標の両立:士気を落とさない回収線

戦闘と並行して、散在する生存者や有用NPCの救助もこなしていたのが見どころ。救助は敵処理より時間がかかるため、導線を二重化しないと帰還時に挟み撃ちになる。フミさんは救助対象の位置を起点に、最短ルートではなく「帰り道が守られているルート」を選択し、途中で応急箱と鍵束を拾う。鍵束は閉鎖された教室を開ける合鍵として機能し、帰路のショートカットとして活躍する。救助の瞬間は敵のスポーンが誘発される仕様を見越し、救助地点の周囲に簡易トゲ罠を先置きし、起き上がりの無敵時間に合わせて視線誘導しながら合流。移送中はスタミナを温存し、角を曲がる直前で歩きに切り替える「角前歩行」を徹底。これにより角待ちの個体に飛び込む事故が激減する。移送者の士気が下がると走りが遅くなるため、戦闘を避け、扉の開閉や視線切りで「逃げの戦術」を選ぶ。途中、追走を断てずに救助者が転倒するハプニングも一度あったが、フミさんは「一度下がって追跡ラインを切る」判断を即断。階段を一度上って扉を閉め、別の階段から降り直す遠回りでラインをリセットし、救助者に再合流して事なきを得た。救助成功後は拠点に戻して士気ボーナスが全体に付与され、夜の防衛でNPCが動揺しにくくなる効果を体感できたのも面白い。プレイを見ていると、救助は「今やるか、次に回すか」の見極めが明暗を分ける選択で、物資と罠の残量、扉の耐久、逃走ルートの安全度が相関していることがわかる。終盤帯でこの選択を正しく積み重ねられるのは、校内の地理を完全に頭へ入れている証拠である。救助直後のスポーンに備え、起き上がり地点に罠を先置きしていた場面

体育館前の最終波を焼き切る:罠連鎖と足さばきで大型個体を粉砕

最も盛り上がったのは、体育館前の最終波。ここは進路がY字に分岐しており、普段は敵が左右にばらけやすい難所だが、フミさんは中央に目印を置き、左右の入口に音罠を置かないことで進行を中央一本に収束させたのが秀逸。第一段の足止めは低コストのスパイクで、ここで先頭の小型を削る。第二段に火炎系の罠を設置し、燃焼ダメージで中型の群れに継続ダメージを与える。第三段にバリケードを置き、燃焼しながら突っ込む個体の前進を止めて燃焼時間を稼ぐ。大型個体が到達した瞬間に引火させると耐久が一気に減るので、トリガーはできるだけ引き付ける。ここでの判断が圧巻で、フミさんは大型の踏み込みモーションを見てから一段引いて、炎上トリガーを踏ませてから側面に回り、背面から強打を差し込む。大型の振り向き硬直に合わせて一歩下がり、再び背面へ回り込む足さばきが滑らかで、三往復の背面取りが連続で成立。次に、火炎で削り切れなかった残りの体力を、階段脇の落下ポイントへ誘導して処理。階段上で「半歩前、半歩後ろ」を繰り返して突進の角度を変え、斜めに突っ込ませて段差に引っ掛けると、そのまま落下させられる。大型が落ちた瞬間、背後の群れが前詰まりを起こし、前列の中型に押されて連鎖的に落ちる。この「押し相撲」を起こす距離感が絶妙で、罠の耐久を温存しつつ数を削る理想的な展開になった。終盤、横合いからの小群が突っ込み、バリケードの一角が割られるピンチもあった。フミさんは予定通り「引き扉ルート」へスイッチし、扉を開閉して1体ずつ吸い込むように迎撃。扉の判定で敵を弾き、すれ違いざまにカメラを素早く切り返し、背後へのロックを取り直す操作が正確。被弾を最小に抑えたまま最終波の残滓を刈り取り、体育館の床に散乱するドロップを拾い終えるころには、罠の耐久も想定内の消耗で収まっていた。終幕の瞬間は火と影が交錯し、画面全体に緊張が走る絵面で、視聴者のチャットも一体感のある盛り上がり方だった。体育館前のスクリーン越しにも熱が伝わる迫力で、罠設置の位置取り、起爆の呼吸、足運びの三拍子が噛み合った会心のラウンドである。体育館前で大型が燃え上がり、背面取りの三往復が決まるハイライト

ミスからの修正力:割れた導線を再編し、次の夜へ布石

巧者のプレイは成功の瞬間だけでなく、ミスの扱いにこそ本質が出る。今回もいくつかの綻びがあった。例えば、日中に予定していた扉補強の板が不足し、夜に割られやすい薄い箇所が一か所残った。フミさんはここを主戦場にせず、手前の曲がり角に「遅延の山」を作る方針に切り替え、割られても被害が最小になるように導線全体を再配線した。また、投擲による分断が失敗して二方向から追われる場面では、走って距離を取るのではなく、あえて近い側へ一歩詰めてフェイントを入れ、ステップで背後へ抜ける「逆走抜け」を選択。これは見ている側には勇気のいる選択だが、角の位置と敵の旋回速度を正しく読んでいるからこそ成立する。回復の扱いでも、被弾直後に即回復するのではなく、罠の前で「削りを入れてから安全地点へ戻る」流れを崩さず、焦りを抑えた。終盤の追加回収では、重量オーバーで移動速度が落ちるリスクを避け、余計な素材はその場に一時置きして帰路で回収。拾う順番の修正も含め、次の夜に向けた布石が常に置かれている。こうした修正力があるからこそ、突発の事故に対しても戦況が崩れにくい。ゲーム画面でも、設置物の位置が少しずつ再配置され、夜のたびに導線の精度が上がっていく変化が確認できた。
回収の優先順位を入れ替え、重量オーバーを避けつつ帰還する場面

操作と視点の巧みさ:カメラの切り返しとスタミナ配分が要

HUNDRED LINE -最終防衛学園-は、スタミナと位置取り、右スティックのカメラ管理が戦況に直結するゲームだ。フミさんの操作で目を引いたのは、角から角への移動でカメラを先に回し、曲がる前に敵の向きを先読みする習慣。これにより角待ちのリスクが減り、分断の投擲位置も正確に決められる。スタミナ配分も徹底しており、攻撃を振り切って硬直した直後にダッシュを押さない。代わりに歩きで距離を維持し、敵のスカ攻撃を誘ってから短いダッシュで背面へ入る。小回りのステップと短いダッシュの繰り返しは、長距離ダッシュよりスタミナ効率がよく、誘導の歩幅も揃えやすい。武器の切り替えは、耐久や攻撃範囲の差だけでなく、のけぞり値や攻撃後硬直の長さで使い分けていた。例えば群れ相手に横薙ぎの広い武器でのけぞりを付け、角の手前で一列にまとめてから直線的な強打へ持ち替えて抜ける、といったコンボ構築が安定している。罠との連携でも、スパイクに乗せた瞬間に背後から押し、スパイク→炎上→落下の三段活用を成立させていた。どれもプレイ時間を重ねていないと体得できないリズムで、視聴者が操作の意図を理解しやすいように、画面外の動線もカメラでこまめに写し込む心配りが行き届いていたのが好印象だ。

総括:罠設計と即応の二刀流で、終盤防衛の理想形に到達

今回のプレイで得られた成果は明確だ。日中の探索で確保した資源を、夜の三層構造に落とし込む設計力。想定外の回り込みや割れに対し、導線を再配線する修正力。大型個体を罠連鎖と落下で仕留める実行力。いずれも噛み合い、体育館前の最終波を安定して捌き切った。特に印象に残ったのは、屋上と渡り廊下を使った包囲抜けと、背面取りの三往復で大型を封じ込めた一連の流れだ。罠に任せきらず、武器の性質と足運びを合わせるからこそ生まれる安定感があり、見ている側も次の展開を想像しやすい整理されたプレイだった。次回への期待としては、未整備の側道や、まだ使っていない教室の導線をどう生かすか、そして資源がさらに枯渇した場合に罠の配分をどう変えるかが見どころになるだろう。例えば、低コスト罠の枚数を増やして早い段階から敵を「整列」させ、重い罠の負担を減らす設計に寄せるのか、あるいは火炎の起爆タイミングをより深くして大型への一点集中を強めるのか。いずれにしても、今回見せた設計と即応の二刀流があれば、さらなる長期生存や条件分岐のエンディング到達も現実味を帯びる。HUNDRED LINE -最終防衛学園-は、視聴者が導線や罠の配置を一緒に考えられる「正解が複数ある」ゲームであり、フミさんの実況スタイルと非常に相性がいい。次の配信でも、変化する校内の地勢と罠の残量に合わせた、現場主義の判断を期待したい。終盤のドロップ回収を締め、罠の残耐久を確認して片付けに入る場面

参考リンク

  • にじさんじ公式サイトで、フミさんの最新情報や所属タレント一覧が確認できる: https://www.nijisanji.jp/
  • フミさんのYouTubeチャンネルでは、今回のHUNDRED LINE -最終防衛学園-のアーカイブや他タイトルの配信も公開されている: https://www.youtube.com/@Fumi
  • にじさんじ公式YouTubeチャンネルでは、各ライバーの切り抜きや企画配信もまとめて視聴できる: https://www.youtube.com/@nijisanji

補足メモ

  • 冒頭からゲーム画面中心の進行で、UI確認と導線試走を経て探索へ移行していた。
  • 夜の準備に入る頃には、設置物が増えた校内が映り、導線が強化されていく様子が明瞭だった。
  • 中盤以降も継続してゲーム画面での立ち回りが続き、設置再配置や戦闘が中心に描かれていた。

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